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「「じゃあ莉子は?」」 テーブルに身を乗り出した2人の声が重なる。 「あー…、あたし? 今はいないかな」 いつもとっさに出る言葉。 毎回なぜだか指をいじってしまう。 「なーんだ、つまんないなあ」 「莉子もあんまり恋しないね?」 「……なかなか、ね」 恋してないわけじゃないよ。 本当は佐々野にくびったけなんだよ。 でも言えない。 あの日から―――…
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