―二章―新選組

6/35
前へ
/145ページ
次へ
薄い焦げ茶な癖毛に、翠の瞳。人形のようなその端正な顔が唇を歪ませる。 羽織は着てないけれど、唇の端を上げる笑い方に、鈴は見覚えがあった。 昨夜、鈴たちを捕えた人物のうちに、この男も入っていたのだ。 と、そこで少女が男を見、少し動揺しつつも、声を出した。 「あ、あなたは…!!!」 後ろの彼女が悲鳴じみた声を上げる。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

346人が本棚に入れています
本棚に追加