記憶

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約2年が経ち小学5年、転校してきた小さな小学校にも慣れ、少ないながら友達も出来ていた。 以前、アパートにいるときから夜になるとコタツや居間に眠ってしまうこたがあったのだが、そんな時は決まって朝目が覚めるとちゃんと布団の中にいた。 それは他の場所で寝てしまうと父が寝たままの僕を抱え、布団まで運んでくれていたのだ。しかも小5になってもまだ両親と同じ部屋に寝ていた。 今日もきっとそうだったんだろう、いつの間にか布団の中にいた。 だが、何か異様な気配と点けっぱなしの蛍光灯の明かりに気付き、目を細めながら瞼を開いて周囲を見渡すと異様な光景が目に飛び込んできた。
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