冬の足音

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     水と葉は  足のように土深くうずくまる  (もうだいじょうぶ?)  ぼくの手は君の見た景色に触れ   雪を溶かした後のように紅潮した  (もうだいじょうぶ?)  君が遠くの方でふり返る  声が凍りはじめている  でもぼくはいつも思う  時が止まりそうに辛いときほど  こころは大地に根を伸ばすのだと  限りない巡りの中で  君も大地に根を伸ばし  また来る春を夢見ているのだと  .
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