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「お待たせしました」
叔父さんは準備をすませて玄関で僕達を待っていて声をかければ
「花ちゃんっ可愛いよ!あれ?いーくん髪を結っていないじゃないか」
バッと振り返り花鈴の着物姿を見て子供のようにはしゃぎだしたが僕が髪を結っていないの気付き驚いた。
「何ですか?髪を結っていないだけでそんなに驚かないでください」
何故、髪を結っていないだけでこんなに驚くのか疑問に思う。変なのか?
「いや、姉さんに似てきたと思ってね。」
そう思っていたら叔父さんは苦笑しつつ理由を教えてくれたが
「!っ……そう…ですか」
母に似てきていると言われて驚いた。正直、母に似ているのは花鈴だと思っていたし、僕はあまり女の子らしくしていないから。
「…ねぇ…はやくいこ?」
花鈴は墓参りにはやく行きたいのか僕と繋いでいた手を引っ張ってきた。
「じゃ、行こうか」
そんな花鈴を見て叔父さんは荷物を持って玄関のドアを開けた。
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