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今日から俺たちが通う高校の名称は、私立修成学園高等学校。
県内ではかなりの進学校で大学進学率、就職率共に高い数値を出している。
秀は真っ直ぐな性格でバカと先程説明したが、文字通り勉強も出来ない。
では何故バカな秀が受かったのかと言う疑問が浮かぶ。
こいつは勉強が出来ない代わりに運動が人より優れている。
中学時代はバスケ部に入っていて、キャプテンとして全国大会に導いた。
スポーツ特待生である。
俺は勉強特待生で入った。
入試の結果で上位五人は特待生で迎えられるため俺も力を入れて勉強をした。
しかし、秀曰く
「一日三十分を入試前一週間しただけで、力を入れたとは言わねぇよ」
らしい。
今、俺たちは新入生が並んでいる列の中心辺りにいる。
一学年三百人と、中々の規模を要したこの高校。
体育館もそれなりに大きく、校舎、運動場共に普通の県立高校よりも一回り大きい。
制服は男子が上が紺のブレザーとネクタイ、下は黒。女子は紺のブレザーにリボン。下はチェック柄の黒のスカートである。
未だに壇上で長々と喋る校長。
話の短い校長や理事長など現実ではやはりいない。
数十分後に校長理事長らの話が終わり、次は生徒会長の話である。
生徒会長は少し長い髪をポニーテールにしていた。
茶色っぽいのは地毛だろう。
とても綺麗な顔で凛々しい雰囲気を纏った人物だった。
「隼人、あの人超綺麗だな!!めちゃくちゃ好みなんだけど!!」
「うるさい」
「いや、綺麗な人を綺麗と言って何が悪い!!」
「あぁ?ソウダネー」
「明らかな棒読み!?」
「うるさいって言ってんだろ、万年発情期」
「相変わらず扱いがヒデェ!!」
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