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秀を弄っていると生徒会長の話が始まった。
「新入生諸君、入学おめでとう。我々生徒会は君達の入学を心から祝おう。
話が長くてもしんどいだけだろうから早々に切り上げるよ。
勉学に励み、部活動を盛り上げ、友人を作り青春を謳歌してくれ。
以上だ」
生徒会長が壇上から下りると大きな拍手が起きた。
この高校の会長はカリスマ性があって凄い人気らしい、と秀が言っていた気がする。
こう言った生徒への配慮も人気の理由だろう。
新入生代表の挨拶では爽やかな男子が挨拶をしていた。
あとは校歌斉唱だったが、歌詞もメロディも分からないのに歌える訳がなかった。
入学式終了後、各自のクラスに行きLHRをして解散と案内に書いてあった。
俺と秀は同じクラスで、新入生代表の挨拶をした奴も同じクラスだった。
教室に入り席につくと秀が近付いて来た。
「おい隼人。このクラスの女子は中々レベルが高いぞ」
「だから?」
「二人で声かけにいこうぜ!!」
「丁重にお断りします」
「何でだよー。俺達の仲じゃないか!!」
「貴方と同じように見られたくないからです。と言うより貴方、誰ですか?」
「他人行儀!?」
「あぁ、変態でしたね。すいません、近づかないでください」
俺が無表情で言い放つと秀は、バカヤロー!!と叫びながら教室を出て行った。
あいつは、LHRまでに帰って来るのだろうか。
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