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秀が出ていってからすぐに先生が入ってきた。
眼鏡をかけた若い男性教諭だ。
「はい、皆さん。静かにしてください。私が今日から君達の担任をさせて頂く、新谷裕明です」
呼ぶときにはフレンドリーにお願いしますね、と言いながら黒板に自分の名前を記して行く。
「では、何か質問等はありませか?」
取り敢えずどんな性格か見てみるか。
「新谷先生。担当の科目はなんですか?」
フレンドリーに呼んでくれと言われても律儀に名字呼びをするのが俺クオリティ。
「担当は英語科です。分からないことがあれば聞きに来てください」
「そうですか。どうでも良い情報をありがとうございました」
先生がえ?とビックリしたような顔をしているが気にしない。
実際先生の事を聞くくらいなら政治・経済新聞をながめていた方が有意義と言えるものである。
まぁ、俺に王道は似合わねぇから人を弄んだり揚げ足を取ったりして俺なりに楽しませて貰うよ。
「え、えっと……先ずは自己紹介をしてもらおうかな。出席番号順に頼むよ」
こいつ……弄られキャラにも関わらずスルースキルが高いな。
秀の進化バージョンとでも言っておこう。
そんなカップラーメンの中のエビは本物のエビじゃないって事くらいどうでも良い事を考えていると自己紹介が始まっていた。
どうやら一番は新入生代表の挨拶をした爽やかイケメン野郎。
髪をワックスで軽く立たせて、前髪は右側に軽く流している。
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