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「あとで渡しておこう…でも、どうしようかな…返事は直接言ったほうが良いのかな、それとも手紙が良いのかな…?」
自分宛て、千鶴宛て(あ、あいつの名前ね)への手紙は、大体告白内容だということはわかる。
でも、毎回の事僕はこういうのがわからなくて、困るハメになる。千鶴は、すぱっとクールに「いらない」「無理」とか言うけど…やっぱりそんなバッサリと言うのは可哀相だと思うんだよね……。
僕はいつも「ごめんね、友達ならいいんだけど僕付き合おうとは思わないんだ。でも告白してくれてありがとう」とかなんとか。それで僕がこーゆー手紙を貰ったりすると千鶴は、機嫌を悪くする。なんでなのかは、わからないんだけどね…。
階段を上り、僕は教室のドアをがらりと開ける。開けたなり僕は教室を見渡す。
……やっぱり、いない…。
千鶴は来ていなかった。席には、なにひとつ物のないシンプルな木製の机がぽつりあるだけだった。
…なんか、おかしい。だってあいつは、無早退無遅刻無欠席なやつだし。体力はあったとしても、やっぱり風邪はひくだろう。きっと千鶴は風邪をひいたんだ!
そう自分に言い聞かせながら。
それでも僕は、心の奥底の嫌気がだんだん近づいているのに気がついた。
クラスメートが挨拶をしてきてくるのに、応えながら僕は席にかばんを置く。
かばんを置いたと同時にクラスメートの男の子が焦ったように、教室に入ってきた。その男の子は、かなり急いで僕のもとへと向かってきた。
……?
男の子はバンッと机に手をついて、顔を近づけて僕に言ってくる。
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