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「あ"?なにいって・・・」
「いいから、さっさとその穢い手を離しなさいって言ってんのよ。じゃないとその手・・・、抉るわよ」
?その言葉に倉はコメカミをピクリとさせながらも、わけのわからない電波的な発言に疑問を浮かべる。
何言ってんだコイツと。
だけど裕志は、倉とは別の感情を彼女に抱いていた。
【抉るわよ】
彼女がそう呟いた瞬間、瞳をニヤリと三日月の形にさせた瞬間、
裕志は、コイツは・・・、いや、【コイツら】はヤバイと感じた。
何故だかは、わからない。
だけど、今思えば、撫那に会った時から、何かゾッとしたものを感じていたのだ。
美人の表情の下に何か別の顔を隠している。そう感じた。
だから、【抉る】といった少女の言葉は、決して嘘ではない。きっと彼女は確実に倉の腕を抉ってしまうだろう。
だから早く、倉を一刻も早く少女から離さなければならないと思った。
「倉ッ!!」
「ユウシッ?!」
だから、裕志は【彼女】が、【彼女達】が倉の腕を【抉ってしまう】前に、倉を無理矢理少女から引き離した。
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