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「病院いけよ」
倉を呆れた様な目でみる。
「面倒なんだよ。どーせ明日になったら治ってるだろ。痛みも特にねぇし」
だけど、倉はイラッとしながらポテトを貪るだけ。
そんな、倉を見て、裕志ははぁ、と溜息を吐いた。
確かにあの永恋という女が、その腕に何かをしたと断定できるわけではない。
だけど、倉の腕は明らかに何かに感染してしまっているのだ。
それなのに頑固な態度を続ける倉には呆れてしまう。
「・・・本当は、ビビッてるくせに・・・。」
裕志的には、心の中で思ったことを言っていただけなのだが、どうやら、口に出してしまっていたらしい。
その裕志の態度が気に入らなかったのか、倉が
「あ"あん?てめぇナメてっと殺すぞユウシ!」
と睨んできた。
「頼むからそんなカッカすんなって!」
「カッカさせてんのはテメェだ!!!」
ガンッ!!
肉食獣が、獲物に飛びかかろうとする勢いで、ガッと立ち上がった倉。
その恐ろしい勢いに裕志は、殴られる!!っと思いながらも、覚悟を決めてギュッと目をつむる。
しかし
何故か倉からの反撃はこなかった。
裕志は「?」と思いながらゆっくりと目を開く。
すると
何故かそこには、動揺した表情をした、倉がいて
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