2:だから不幸はやってくる

4/10
前へ
/27ページ
次へ
「病院いけよ」 倉を呆れた様な目でみる。 「面倒なんだよ。どーせ明日になったら治ってるだろ。痛みも特にねぇし」 だけど、倉はイラッとしながらポテトを貪るだけ。 そんな、倉を見て、裕志ははぁ、と溜息を吐いた。 確かにあの永恋という女が、その腕に何かをしたと断定できるわけではない。 だけど、倉の腕は明らかに何かに感染してしまっているのだ。 それなのに頑固な態度を続ける倉には呆れてしまう。 「・・・本当は、ビビッてるくせに・・・。」 裕志的には、心の中で思ったことを言っていただけなのだが、どうやら、口に出してしまっていたらしい。 その裕志の態度が気に入らなかったのか、倉が 「あ"あん?てめぇナメてっと殺すぞユウシ!」 と睨んできた。 「頼むからそんなカッカすんなって!」 「カッカさせてんのはテメェだ!!!」 ガンッ!! 肉食獣が、獲物に飛びかかろうとする勢いで、ガッと立ち上がった倉。 その恐ろしい勢いに裕志は、殴られる!!っと思いながらも、覚悟を決めてギュッと目をつむる。 しかし 何故か倉からの反撃はこなかった。 裕志は「?」と思いながらゆっくりと目を開く。 すると 何故かそこには、動揺した表情をした、倉がいて
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加