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スーパーに売ってあったネズミホイホイを片手に帰路に着いた俺は、
自宅に上がると早速屋根裏に上がり、暗闇に苦戦しながらネズミホイホイを仕掛ける。
盗み食いされた酒のつまみやら、米やらの怨念をしるがいい、ネズミよ。
そんな私的な感情も添えられたネズミホイホイを設置して、数時間たった頃だった。
途端に屋根裏が騒がしくなる。
―――早いな。もう掛かったのか…?
そう思って屋根裏に続く扉のネジを緩めていた時だった。
ドタンッ!!と激しい音を立てて、何かが屋根裏から落ちてきた。
音からも、床に落ちた衝撃からも、天井から落ちてきたのは明らかにネズミではない。
しかし次の瞬間、俺はその目を疑うことになる。
―――人だ。
天井から落ちてきたのは、人、だったのだ。
しかも、その人間は大人ではなく
若者どころか、"ちんちくりん"といった言葉が似つかわしい、
見た目中学生辺りの明らかな少女だった。
………―――お、
「大家さぁぁぁぁぁぁんッ!!!!!」
それが少女をと出会って初めて口に出た
正直なところの感想だった。
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