エピローグ

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タキシード姿の吹石は、七恵のウェディングドレス姿に固まっていた。 前妻との式のときは白無垢だったし、なんだか他人事のようであまり記憶がない。 だが、今目の前にいる純白のドレスに身を包んだ七恵を見て、胸が一杯になった。 自分を好きになってくれて、これからの人生をともに歩んでくれるこの女性の、なんと美しいことか。 二人が黙って見つめ合っていると、係の女性が親族を呼びに来た。 二人を残し、ドアが閉められる。 「義人さん。」 吹石の名を呼ぶ七恵の左手の薬指には、二人で選んだプラチナの結婚指輪が光っていた。 吹石の指にも同様の輝きがあった。
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