お兄ちゃん

2/6
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
唐突ですが、私の兄はゴミより価値の無い兄です。 いえ、ゴミではゴミが可哀相です。 アレをゴミと呼ぶには相応しくないですね。 なにせアレこと私の兄は真正の変態オタクなんですから! この世から早く消さないと世界が……いえ! 全宇宙が兄のオタクオーラで腐っちゃいます! だから私は宇宙の為に日夜あの男を相手に死闘を繰り広げています。 兄……いや、ここは『兄』と呼称するのは全ての兄に失礼ですね。 『アレ』と呼ぶのも勿体ないです。 ここは一先ず『汚物』としましょう。 今日も汚物を宇宙から守ります! よし、頑張れ私! みんなも頑張れ! えいえい、おー! 「ツルペタァァアアアアアアアア!!」 「ツルペタ言うなぁぁああああああ!!」 ……早速現れました。 これが汚物こと私の兄です。 私はその汚物に握り拳を作り、思いっ切りお腹にそれを入れます。 「グエッ!?」 クリーンヒットしたのかそれは地面に転がって悶えています。 ……気持ち悪い。 それにしてもツルペタとは酷いです。 確かに私の胸は未発達ですが、言い換えれば発展途上です。 これから大きくなるのですよ。 それに、私は華奢なのですから。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!