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「陽子さん!大丈夫か?入るぜよ!」何度呼んでも、返事が無いと心配した龍馬は無理やり襖を開けて部屋に入ってきた。
「バカ!何しているのよ!」
胸元を抑えつつ、私は龍馬に蹴を入れる。
「いたっ!すまんぜよ。夕げに呼んだんじゃが、返事がのうて。」
「あっ!ごめん龍馬。。大丈夫?」
慌てて駆け寄るが、踞ったまま龍馬は動かない。
どうやら、急所にヒットしたらしい。
「今のは、効いたぜよ。陽子さん。はよ、片付けてつかわさい。」
「本当にごめん。少し休んでいていいから。」
私は、襦袢のままお登勢さんの元へ向かう。
(しかし、凄い集中力じゃのう。)
一目散に掛け降りてゆく私を見つめ、龍馬は踞ったまま暫く座り込んでいた。
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