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……だけど。
「いや、全然モテないし。それどころか、好きな子にさえ振り向いて貰えないんですよ」
そう言って苦笑いする愛斗は、二ヶ月と同じ。
ふたりで勉強会をするようになってから色んな話をするようになって、何気なく彼女いないの?って聞いてみたら同じことを答えていた。
「その子に一目惚れしたの、入学式なんでしょ?……相当鈍いね、その子」
だって今は10月。
もう半年近くが経過している。
そんなに、ずっと愛斗から想いを寄せられて気付かない子なんているんだ。
……なんて変に感心してみたり。
「先輩みたいですよね」
「あたし、そんなに鈍くないし!」
どうだかね、と笑う愛斗のお腹に軽くパンチをお見舞いしてやった。
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