家庭教師

3/14

92人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
色素の薄い茶色い髪にスッと通った高い鼻、二重だけど切れ長な目。 相変わらず整った顔してるなぁ…。 そんな男が、真面目に勉強してる姿は格好良さ5割増し。 「先輩、どうかしました?」 視線に気付いた後輩が、不意にあたしの顔を正面に捉えて。 きょとんとした顔でそう言った。 「…ッ!何もないよ!てゆうか、喋る暇あるなら問題解くっ!解き方忘れるよっ」 「……俺、そんな一瞬で忘れるほど馬鹿じゃないし」 まさか見とれてました、なんて言えるわけもなく失礼な発言をするあたしに ボソッと文句を言いながら、後輩は再び問題集へと視線を戻した。 .
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

92人が本棚に入れています
本棚に追加