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その願いは少年にとってひどく簡単のように思えた。そんな願いでいいの?と尋ねたくなるぐらいに。
「いいけど、どうして?」
「あなたが何かを、誰かを傷つけるところを見たくない!
それだけよ」
「姫は優しいね。でも、そんな願いは『願いごと』じゃないよ!」
「アル、私達の世界には『魔法』が存在してるでしょ」
「? …あぁ!格好いいよね。魔法使いって」
「私が言いたいのはね、アルが攻撃魔法を使うところを見たくないの」
「……!えぇ~カッチョワル~~。
そんなのヤダよ~」
「アル、私はカッコイイと思う。」
「カッコよくないよ!姫に何かあったとき僕は何も出来ない!そんなのヤダよ!」
「アル…あなたは本当に優しい。そんなアルだから私に何かあった時いつでも救いだしてくれるって信じれる」
少女の少年に対する願いはとても重く、深く、少年のことを想い、信頼したものであった。
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