1 約束

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互いの願いごと(約束)を1つずつ叶え終えた後、さっきの願いごとでの静けさは無かったかのように2人は城内を元気よく、慌ただしく駆け回った。使用人達は無邪気な2人を見てこちらまで頬がゆるんだ。 楽しい時は過ぎるのが速く感じて、彼らは1時間も経ってないかのように感じていたが既に日は落ち、夕飯の時間になろうとしていた。 「姫様、そろそろご夕食の時間になります」 少女の執事がそう告げる。 「あれ、もうそんな時間?」 「左様で御座います。姫様。」 「…じゃあ…アル。そろそろお別れね」 少女は口惜しそうに少年に告げる。 「うん、今日も楽しかったよ。また明日ね」 少年は屈託のない笑顔で少女に告げる 「そうね、また明日ね」 少女も少年に笑顔を向けて見送る。 少年が遠くまで歩いていった時、少女はハッとして 「あっ!!アル~! 約束忘れないでよ~」 「うん!!分かってるよ~」 少女は少年に念を押した。あの願いが無かったことにならないように。
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