空を翔る者

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「おい💦ちょっと💦」   ワタルは彼女を揺さぶり起こそうとした。   ダメだ…気絶しているよーだ。   ワタルは仕方なく彼女を家に連れて帰ることに…   「姉貴に何て言おう…」   そんな心配をよそに彼女はスヤスヤとワタルの腕の中で寝息をたてている。                   「ただいま~姉貴~?帰ってる?」   「おかえり~ワタ…ちょっと💦その子何よ?💦あんた女なら誰でもいいわけ?」   「ちっ違うよ💦姉貴聞いてくれよ💦」   どーやら姉貴はワタルがナンパして連れてきた女の子だと思ったらしい。   ワタルは姉貴に今までの事を話した… 「『やっと会えた』…ねぇ。」 タバコを吹かしながら姉貴は言う。   「俺にはこんな子身に覚えないし、人違いじゃないかと思うんだけど…」   戸惑いながらもワタルは必死に姉貴に説明した。   「まぁこの子が目を覚ますまで何も分からないわ。今日は私の部屋で寝かしてあげるけど、目を覚ましたら出てってもらうわよ?」   「う、うん。」   ワタルは姉貴の冷たい態度に戸惑っていたが、身ず知らずの子をずっと家に置いておくほど家には余裕がない。   それが分かっているワタルは姉貴にそれ以上何も言えなかった…   「さぁ、もう今日は遅いんだし。寝なさい。ワタル明日休みなんでしょ?明日この子の家捜すなり、警察に届けるなりしなさい。」   「わかったよ。オヤスミ」   「オヤスミ」                   ワタルはその夜またあの夢を見た。   ただいつもと違ったのは無人島を襲う兵器が来ない。   そして「やっと会えたね。あなたは本当に約束を守ってくれた。ありがとう」そう彼女に言われたのだ。                   翌朝目を覚ますと…   「おはよう。ワタル」   夢の彼女が目の前に立っていた…
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