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ワタルはあまりの驚きに立ち尽くしてしまった。
「わ、ワタル、ワタル💦」
心配した彼女はワタルの名前を叫び続けた。
ワタルは立ったまま気絶しているよーだ…
「ワタル、ワタル~」
彼女が叫び続けていると
「何よ?朝っぱらからウルサイわねぇ~」
彼女の声で姉貴が起きてきた…
「ワタルが、ワタルが💦」
彼女の心配をよそに姉貴は…
「ワタル何立ったまま寝てんのよ(笑)」
とワタルの頬を軽くペチ②と叩いた。
ようやく気を取り戻したワタルは「何でこの子がココにいるんだ?」と姉貴に問掛けた。
姉貴は飽きれ顔で「アンタが昨日連れて来たんじゃない?ワタルまだ寝惚けてるの?」と言った。
ワタルは訳が分からなかった。
また放心状態のワタルに姉貴は続けて言った。
「この子あまりに汚かったからお風呂入れて私の服貸してあげたのよ。」
ワタルは姉貴のその言葉に気付いた。
「姉貴その子な…」
ワタルは姉貴に夢の彼女と目の前にいる彼女がソックリな事、そして昨日見た夢の話をした。
「『約束』…ねぇ?まぁ本人に直接聞いたほうが早いじゃない?そーいえば名前も聞いてなかったわね。」
と姉貴はワタルから彼女へ会話を促した。
「スウィン・ダ・ルーフィ」
彼女はそう呟くと黙りこんだ…。
姉貴は「スウィンちゃんね。じゃぁ私は仕事言って来るから。ワタルあとよろしくね~行ってきま~す。」
そう言い残し家を出ていった。
「ちょっ💦姉貴💦」
相変わらず冷静とゆーか、冷めてるとゆーか…姉貴の切り替えの早さにワタルは戸惑いながらも笑った。
冷静さを取り戻したワタルは彼女に質問をした。
「君の名前はスウィン・ダ・ルーフィでいいの?」
「はい。」
ワタルは質問を続けた。
「昨日の『やっと会えた』ってのは?」
「あなたはもうお気付きでしょう?」
「夢の彼女?やっぱり君だったの?」
「はい。」
スウィンは続けて言った。
「正確には夢ではありません。私の中にある記憶とあなたの中にある記憶をシンクロしてテレパシーとして送ったのです。」
「俺の記憶…?」
「そうあなたの…。いいえ。正確にはあなたの前世の記憶です。」
「前世の記憶?」
「私はあなたの前世の恋人。」
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