封印

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「ほら、ついたぜ!」 「この村か・・・」 考えがまとまらぬまま村の中を見渡す。 なぜだろう。 あったかいが、自分はここにいてはいけないような気がする。なにか大切なものをおいてきてしまった。 そんなきがする。 「どうだ、大きな町とまではいかないがいい村だろ」 「ああ、そうだな」 大きな町? どの程度が大きな町だというのだろう。 自分は何も知らない。 なぜここにいるのか、なんのために・・・。 「ああ、そういえばここに来るのははじめてだったな。どうだ、なんかおもいだしたか? 」 「いや、何も思い出せないな。すまない」 カインと呼ばれるその青年の雰囲気のせいか。 言葉がすらりと滑り落ちる。 何も警戒しなくてもいい。 そんな言葉が頭をよぎる。 「そうか・・・そういえばシンは宿無しだったな。よし、今日はうちにとまっていけ」 「いいのか」 「ああ、お前は悪いやつにもみえないし、村まで案内しといて野宿させるのも気がひけるしな、気にするな」 そして、二人はカインの家に到着する。 「おかえりなさい」 声に気がつき振り向くと、そこには息を呑むほどの美人がたっていた。
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