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「ただいま」
「・・・」
「ああ、こいつは今日平原で倒れてたシンって言うんだ。シン、こっちは俺の姉さんでエレナって言うんだ」
「はじめましてエレナです。シンさん、よるしくね」
「はじめまして」
なるほど、姉弟というわけか、どことなく気が許せそうな雰囲気がある。
「わけあってうちに泊めることになったから」
「そうなの、それじゃあ、今日は腕を振るって料理しなきゃね」
「ここじゃーさむくてしかたがねえ。早く中に入ろうぜ」
そう言いながらカインは家の戸を開ける。
中は広いとはいえないが2人で暮らすにはちょっと広いぐらいだ。
中央にはテーブルがあり椅子は4。
二人以外にももう二人住人がいるのだろうか。
暖炉には火が灯っていて中は十分に暖かい。
ちょっとはなれたところに階段のようなものが見える。
ここまで観察したところで、ふっっと笑みがこぼれた。
なんだろう、
もうそういうことはしなくてもいいのに・・・。
そういうこと・・・とはどういうことだろう・・・。
カインにいすを勧められて、素直にそれに応じる。
しばらくするとスープのいい香りが臭覚を刺激する。
「さぁできたわ。たんとおあがりなさい。おふたりさん」
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