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翌日、銀嶺と栴禾は十二番隊隊長の曳舟桐生が昇進の為に退位し、次期十二番隊隊長の新任の儀が行われる一番隊舎へ訪れていた。
「六番隊隊長朽木銀嶺、参った!」
「同じく六番隊副隊長西凰寺栴禾、参りました!」
2人は"一"と大きく書かれている閉ざされた扉に向かって声を上げた。
すると重い扉は開き、中から小柄な少女が出迎えた。
「おっす!栴禾やんけ!朽木隊長もこんにちはー!」
小柄な少女、猿柿ひよ里は2つに結んだ髪を揺らしながらはにかんだ。
「こんにちは、ひよ里!」
「こんにちは、猿柿副隊長。」
3人は挨拶を済ますと隊舎の中へ進み、他の者が並ぶ列に銀嶺も並び、栴禾とひよ里は隅に寄って話し始めた。
「…まだ来てないとこがあるみたいね?」
「後は真子んとことうちんとこの新隊長やな。」
「ひよ里はもう新隊長と顔合わせしたの?」
「してへん。…でもうち、曳舟隊長とちゃう奴とよーやってく自信無いわ。」
不機嫌そうな顔で扉を睨むひよ里に栴禾は苦笑しながら頭を撫でた。
「まぁまぁ、そんな事言わないの。」
「ちょ、子供扱いすんなや!」
2人ではしゃいでいると扉の向こうから声が聞こえてきた。
「もしも~し!五番隊隊長の平子真子ですけどぉ~!誰か開けてんか~!」
気の抜けた声にひよ里はにやりと笑った。
「あいつのぺたんこな顔踏んで来るわ!」
そう言って扉に向かって走っていったひよ里を苦笑しながら見送り、銀嶺の元へ近寄った。
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