46人が本棚に入れています
本棚に追加
□■□
その夜の夕食が済み、ロイが部屋へ戻ろうとした時、恭子に呼び止められた。
「お兄様、これあげる。」
「ん?」
見ると、それは四葉のクローバーだった。
「ありがとう、大切にするよ。」
そんな可愛い妹にお礼を言い、ロイは四つ葉のクローバーを胸のポケットに入れてあった手帳に挟んで入れた。
「昼間のお礼。それと、ちょっといいかしら?」
何やら耳打ちしたがっているので、恭子の背の高さにかがんで耳を出す。
「ん?なんだろ?」
「リリイを宜しくね。」
「リリイ?」
「あの仔犬に名前を付けたの。」
「ああ、分かったよ。リリイに、何か食べ物を持っていこう。」
そしていきなり恭子がロイのホッペに『チュ』とキスをして、ロイはビクッっと驚く。
「わっ」
可愛い過ぎる予想外の出来事に、兄は驚きを隠せない。
最初のコメントを投稿しよう!