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西暦2091年 夏
恭子・エリザベス・ベイカールソンは、イギリス人の父と日本人の母を持つ、裕福な家庭に生まれた。
名前は、日本でも通用する様にと、ファーストネームが日本語名となっている。
現在日本に住む、六つの女の子だ。
六つにもなるとある程度の自我も成長した、とても活発でおませな女の子である。髪は産まれたときから伸ばし続けており、金髪の美しいロングヘアが自慢だ。
そして兄の名は、賢・ロイ・ベイカールソン。年齢は、八つ。
彼は何にでも研究熱心で、機械と見たら直ぐに分解してしまう。大人でも理解できないようなその仕組みを一度の分解で理解してしまい、元通りに直してしまうという、ずば抜けた知能の持ち主である。
髪はやはり金髪で、少し癖のある髪質を生かした少し長めの髪型をしている。この兄妹は夏休みの間、祖母の住むイギリスへ二人で遊びに来ていた。
末っ子の次男坊、明・ヒート・ベイカールソンも居るのだが、心臓に持病を持ち、一緒にイギリスまで遊びに行くことが出来ず、日本で療養している。
恭子は優しい兄のロイが大好きで、いつもロイから離れようとはしない。でも、ごく稀に喧嘩をするときもある。
そのとき、ロイは妹の名前が恭子という事から、いつか観た中国ホラー映画に出て来た”キョンシー”と言って詰った。でも、すぐに仲直りするのだ。
そんなベイカールソン家はイギリスでも指折りの大富豪で、豪邸には約30名もの使用人が住み込みで暮らしていた。
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