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「ここイギリスには、アーサー王の伝説があるけど、お前達は知ってるかい?」
この問には二人とも自信があり、考えずとも答を知っていた。
「勿論知ってるよ、アーサー王がエクスカリバーで国を治めたって話だろ?」
「あたしも、知ってるよ。」
この子供達にとって、有名な話だった。それは、何度も本を読んでいたからだ。
その回答に、お婆様はゆっくりと頷く。
「はい、よく出来ました。」
お婆様は手を軽く叩き、子供達を褒めた後、話を続けた。
「ただ、これからするお話は、お婆様がお前達位のときにそのまたお婆様に聞いたお話で、ベイカールソン家に代々伝えられているお話なんだよ。そのお話は知らないだろう?」
子供達は、更に目を輝かせた。聞いた事もない話に、興味津々だ。
「なになにー?教えて教えて!」
「早くおしえてよ、お婆様ー」
煩い位に子供達が急かし始める。この様な光景も、お婆様は楽しんでいる様だ。
孫に喜ばれるという事は、この上無い幸せを感じるのだろう。また、顔もほころぶ。
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