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「次に出会う巨神は岩の巨神で、”リロゴンテストリア”という呪文を唱えると出会えるの。その後、自分の大切な物を差し出すと通してくれるの。ただし、この呪文はとても危険なのよ。なぜなら、岩の巨神はとても気性が荒く、偏屈とされているわ。ただ、守りの神とも言われるくらい強くて強靭な肉体を持ち、私達を守ってくれるとされているわ。」
「へー、格好良いね。」
子供達は興奮する。
「それから、まだ続きがあるのよ。湖に着いたら”デンマヘキアーラ”という呪文を唱えると、湖の妖精がやって来てミデアへの扉を開けてくれるんだよ。」
「ミデアってなに?」
「ミデアというのは、きっと妖精達の世界の事かしらね。お婆様もそこら辺はよく知らないのよ、ごめんなさいね。」
「妖精の国かー。もし本当にそんな所があるのなら、一度は行ってみたいな。」
「あたしも行くよ!」
ロイに負けじと、恭子も強く協調した。
「本当にそうね、きっと素敵な場所なのでしょうね。
そして最後に、絶対に忘れてはいけない呪文がー…」
お婆様はそこまで勢いよく言ったが、何故か口ごもった。
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