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第0話「月夜の海辺」
海
僕はあれを見ると
なんだか虚しくなる。
ただ青々と無限に広がり、
その波音の1つ1つが
どこか悲しく、冷たくて
月光が乱射しても
なにか切なく、
潮の香りとやらも
死んでいる。
そんな真っ白なキャンバスより
なにも無い空間。
この音は
この色、光は
この香りは
一体何処へ消え行くのか…
全ての母なる場所で
全ての帰る場所
そこにまた
帰ってくるのだろうか…
僕はそこを海と呼んでいる。
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