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「…チッ…テメェら、んな所で何してやがる。」
黒堕となった。
立海メンバーは、開いた口が塞がらない様子。だが、ある人物が、変な沈黙を破った。
「えと…琥珀さん…ですか?」
幸村だった。
「はぁ?なんであんな出来損ないと一緒にされなきゃいけねーの?俺、そこまで落ちぶれてねぇんだけど。大体、顔が似てるからって、髪の毛の色とか違うのに気付かないわけ?とうとう目が死にましたか、そうですか。じゃ。」
さっ。と、今来た道を戻る黒堕。
「ま、待ってくださ…!」
もうそこに、黒堕の影はなかった。
「………確か、あの人…琥珀さんのお兄さん、ですよね…」
レンが悲しそうに言う。
「レン…」
「あの人、"自分の家族"なのに、あんな風に言わなくても良いんじゃないっスか?」
ぽつり、ぽつり、と、呟く様に言うレン。
「………でも、彼は…ううん、彼らは"存在してはいけない存在"の筈なんだ。ある人が言ってたんだ。」
幸村が、思い出す様に言う。
「確かに、酷い言い様だったかもしれない。でも、今から話すこと…受け止めてくれるかい?レン。」
こくり。と、頷くレン。
「じゃあ話すね。」
大きく息を吸うと、幸村は話始めた。
ある所に、古い研究所が在ったんだって。その研究所、クローンって言って、人の因子とある人の持ってる様な因子を組み合わせて、合成人形を作る場所だったらしいんだ。今は無人だけど、まだ残ってるんだって。
ある人は、その研究所の中で、あるモノの合成を見てたんだって。
ある人はこう言った。
「これで、また犠牲が増える。」って。
どういう意味か、分からないでしょ?でも、ある人はまだ言葉を繋いで言ったんだ。
「コレらは、いつか暴走する。」
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