4人が本棚に入れています
本棚に追加
「貴様ふざけているのか?殺すぞ。」翠色の髪の青年が言った。
「殺す、ねぇ。」ある人は苦笑気味に言った。
「何故殺されるかもしれないのに、笑ってられるのですか?」藍色の髪の青年が聞いた。
「さあな。」
ある人は、ギシリ。と、歪ませた音を出し、椅子から離れ、二人から離れた。
「何処へ行く。話はまだ終わってねぇ。」
「我が祖先の場所だ。着いて来い。」
がちゃり。と、ドアの取っ手の部分が回された音がする。
「このお方が、我が祖先だ。」
卵型のポットの中に入った人形の様なモノ。
スッとした、細くか弱そうな華奢な身体。肌と睫毛や眉毛は白く、人形みたいな人物。いや、人物と呼んで良いのか分からないくらい、目を閉じた顔が美しかった。
「アルフォード・レーヴァーテイン様、お目醒めの時間です。」
《もう…そんなに年月が過ぎたのか。》
「はい。」
《………了解した。》
ゆっくりと、ゆっくりと、目が開かれる。
彼らは、驚いた。
何故なら…彼女には、彼女の小さな目の中には…
光が無かった。
最初のコメントを投稿しよう!