パニック
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『にぃにぃっ』 不安で名前を呼び続けた。 『とりあえず隠れよう』 止まったままのエスカレーターを下り、急いで路地裏へと逃げる。 時刻は11時00分 『キャァァァァァア』 突然遠くから女の人の悲鳴が聞こえてきた。 『いやぁっ 離してっ 誰かーっ』 抵抗する女の人の声。 あまりの恐怖に涙と震えが止まらなくなった。 『大丈夫…大丈夫だから』 そう言って僕を抱き締めてくれるにぃ。
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