†1 夢捜査官マリア

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 遠くから何か物音が聞こえてきた。その直後から、何かが動く音が響き渡っている。  何かが動くにつれて、昴の視界は明るくなっていく。何かが動く音とは暗幕が開いていく音だったのである。  暗幕の反対側も薄暗いため部屋の奥までを見渡すことは出来ないが、物の輪郭を知るには十分な明るさである。  ここはかなり古びた木造の部屋であり、長方形の平机とその机の対辺に1つずつの椅子が置かれている。机も椅子も金属で出来ている。  昴は片方の椅子に座っているが、鎖や縄で縛られているわけではない。  昴の視覚、聴覚には全く問題がなかったのである。しかしながら、依然として昴は一切動作できないままなのである。
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