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昴は文頭を強めの口調にしてみた。
「どうやって俺の夢の中に?」
「あなたの夢の扉を開けて、入り口から参りました」
マリアは表情を変えていない。
「そうですか」
――夢の扉、よくわからないが、マリアにとって他人の夢に入ることはたやすいことなのだろうと推測される。
マリアは、黒革の表紙の書類を開いて、内容を確認している。
彼女は大きく息を吸い込み、昴の顔をじっと見て話し出した。
「それでは、本題に入らせていただきます。こちらが調査部隊からの報告でございます。どうぞご確認下さいませ」
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