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「"朝比奈"でいいよ。同じ学年なんだし。」
「あ、でも呼び捨てってなんか慣れなくて…。」
これ以上彼の目を見て話せなくて、思わずうつむく。
【だから、なんでこんな…。】
無意識にきゅっと小さく握った手を、胸に当てる。
それでドキドキがおさまるわけない
そんなこと分かっているはずなのに…。
わけもなく高鳴る鼓動が、彼に聞こえてしまいそうで…。
「そっか。……変わってないな…。」
最後に呟かれた言葉は、結衣には届いていないようだった。
「じゃあ、もっと親しくなったら…だな。」
「え…?」
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