好きでいていい…？

出会い

"ドクン"

【朝比奈くんって…。私の心臓壊す気なの、かな…。】

そんなことを考えていると、目の前にスッと手が差し出される。

｢桜が、高校に入って初めて出来た"友達"だから…。よろしく。｣

"友達"って言葉に、ほんの少しだけ胸がチクッとしたことは内緒。

だって、それ以上に自分に初めて出来た友達も彼だったから、うれしくて…。

｢私も、朝比奈くんが初めての友達…。｣

頬を桃色に染め、はにかみながら精いっぱいの言葉を返す。
握手を交わそうと、そっと手を伸ばした…。