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「きゃ…。―――!」
急に腕を引っ張られて何かにぶつかり、同時に酸素が少なくなった気がした。
なぜか周りは真っ暗で、なんだか温かいものに包まれていて…。
また、あの甘い香りがする。
【え…。な、なに…?】
予想外の出来事に、頭がついていかない。
相手の表情が全く見えないから、今この瞬間、彼が何を考えているか分からない。
結衣はためらいながらも押し戻そうとしたが、よりいっそう強く抱きしめられる。
「あ、あさひなく……。くるし…。」
やっとの思いで発した声は、数秒経ってから彼に届いたようで、ゆっくりと体を離された。
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