大切な存在

2/7
前へ
/34ページ
次へ
無事、入学式に間に合った2人を含め 150名の新入生が、未来への一歩を踏み出した。 クラスは5クラスに分けられ 結衣は"1ー1"の札を見上げる。 【とりあえず友達作りから頑張らなきゃ…。】 「よし!」 と、軽くこぶしを握って1人で意気込み、みんなに続いて教室に足を踏み入れた。 周りのみんなは中学からの同級生なのか、入学式のときに仲良くなったのか 何人かで固まっているのが見える。 意気込んだものの、実際に周りが楽しそうにしているところを目の当たりにすると 現実を突きつけられたようで、怖気づいてしまう。 【うぅ…。せめて朝比奈くんと同じクラスが良かったな…。】 彼は"1ー2"。 隣の教室ではあるものの、クラスが分かれてしまった。 早くも弱音を心の中で吐きつつ、自分の席に着く。 思わず"はぁ…"と、ため息をつきそうになったそのとき。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加