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ん、神社……?
待てよ、まだ当てならあるじゃないか!
神社の裏手にある井戸の中の世界、地底が。
地霊殿は……なんか近寄りがたいけど、勇儀さんの所なら……
勇儀さん頼れるお姉さん的な存在だし泊まる事に関しても寛大そうだ。
パルシィが勇儀さんの所に居そうではあるけど、悪い人じゃないはずだから大丈夫だろう。
それに勇儀さんには伝えたい事があるし、ちょうどいい。
「よし、そうと決まったら」
僕は来た道を帰ろうとしたのだが……
「…………」
ここ……どこ?
暗闇の道を考え事しながら歩いていたからか、自分が今どこにいるのか分からなくなった。
「やばい……」
僕は何か場所を特定出来そうなものを探す。
そして恐らくこの状況下で一番見つけてはいけない特徴を見つけてしまった。
「…………竹だ」
迷いの竹林、その地名をすぐに思い出した。
鈴仙からの話を聞いた限りではこのままだと僕は迷いの竹林を永遠にさ迷うことになる。
しかもここは幻想郷、あっちでは空想と思われている妖怪らもいる。
自分を守れる力はあるが、まだ力を使いこなせない今の僕ならすぐに負けるだろう。
妖怪に食べられる自分を想像し、また背筋が寒くなる。
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