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岬は座るように絢を促すと台所からお茶を取ってくると言った。
「で、何でこんな時間に俺のうちにきたん ?? 」
すると絢は待ってましたとばかりに昨日の出来事、先生の愚痴を喋り始めた。その口は止まる事を知らないのか、ずっと絢は一人で喋っている。岬は辛抱強いのかずっと耳を傾けていた。
しばらくすると登校時間10分前になっていた。岬は着替えてくるといい部屋を出てしまい、暇になった絢は部屋を散策することにしてみた。とりあえず手前にあった引き出しを引いてみる。すると、中にはアルバムらしきものが入っていた。
――ん ?? これプリクラ ??
アルバムの間に挟まっていあプリクラを見てみる。それには茜と由愛と岬と空が写っていた。4人でなんて珍しいと思いながら下のプリクラに目を移す。由愛と空がツーショットで写ってる。まぁ普通だなと思いながら隣のプリクラに視線を移動させる。そこには照れながらも嬉しそうな茜と戸惑いを隠せない岬が二人で写っていた。
絢はそこで違和感を覚えた。胸にこう――チクッっとささるような。見てられなくなり元あった場所にプリクラを戻す。
――……栗原って岬の事が好きなのかな。
そう思ってみるといろいろ辻褄が合った。俺から無理やり岬のメアド聞いたり遊びに誘ってくれと頼まれたし。しかしそう考えてくると絢の気持ちが複雑になっていった。やるせないこの気持ち。どうしていいか分からず考えるのをやめることにした。
――変なの。むねやけかなんかかな。でもこんなじゃないし。初めてだなこうゆうの。
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