過去

2/3
前へ
/18ページ
次へ
--------------------- 貴「ここが私の家です。」 柳生「李花さんの家とは随分違いますが……」 貴「当たり前です。 お姉ちゃんとは住んでる地域自体違うんですから。」 ジャ「そうだな……」 私は皆を家に招き入れた。 仁「随分広いのぅ…」 丸「でけぇ…」 貴「適当に座って下さい。 今、お茶とお菓子出すんで。」 幸「ありがとう。」 真「すまないな。」 私はお茶とお菓子を出す為にキッチンに行った。 貴「どうぞ。」 私はみんなにお茶とお菓子を出した。 幸「ありがとう。」 真「すまない。」 丸「サンキュー!」 ジャ「ありがとう。」 切「サンキュ。」 柳生「ありがとうございます。」 仁「すまんのぅ。」 柳「ありがとう。 いきなりだが、なぜ李花に会いたくないのか理由を聞かせてくれないか?」 貴「…………」 私は幸村君に誘導されて幸村君と柳君の間に座った。 貴「…わかりました……」 私は皆に全てを話した。 どうしてお姉ちゃんと会いたくないのか、どうして両親がいないのか全てを話した。 全「「………」」 全て話し終わると皆は黙った。 しばらくしてこの沈黙を破ったのは丸井君だった。 丸「で、でもよぃ 家のローンとかはどうしたんだよぃ? 払い終わってないだろぃ?」 貴「両親が生前に払い終わってます。」 仁「いつから一人暮らしを始めたんじゃ?」 貴「そうですね……。 小学校4年生ぐらいの時からですね…」 仁「随分と長い間一人暮らしをしちょるのぅ。」 貴「でも、本格的に一人暮らしを始めたのは去年からです。 去年までは親戚の兄がたまに家に来ていたので。」 ジャ「そうなのか…」 切「どうして李花先輩と一緒に住まなかったんだ?」 切原君が質問をしてきた。 貴「住まなかったんじゃなくて、住めなかったんです。」 全「「住めなかった?」」 皆が同時に聞いてきた。 貴「はい。」 仁「なんでじゃ?」 貴「祖父母が両親を殺して、お姉ちゃんを連れ去ったからです。」 全「「!?」」 皆が絶句している。 まぁ、そうだろうね。 祖父母が両親を殺すなんて第一ありえないしね。 まっ、私の場合はありえるんだけどね。 私は続けた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加