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私は、母の忠告に従ってその『居酒屋』でバイトする事にした。
父と思われる店長は、気さくすぎるほど優しい感じの人だった…
私と母を捨てた…
悪魔のような人にはいくら…創造を巡らせても見る事は出来なかった…
ケンジ(店長)
『サキ?いつも仕事頑張ってくれてて助かるよ!』
『ありがとう』
『マサキもお前の事を褒めてたよ!』
『仕事覚えるのが早いって』
厨房から、いつも優しくて温かい眼差しと言葉をくれる…
私は父の事をもっと知りたくなった自分がいた…
そして、ある日私は
『店長には彼女さんはいるんですかぁ?』
ケンジ
『唐突な質問だね…』
『聞きたいの?』
『はい!』
私は即答した
『先月、別れたよ…』
『昔から付き合ってた彼女だったんだけどね…』
『突然、別れようって…』
ケンジは目頭を熱くして涙を浮かべた…
私は、母と自分を捨ててある女性と恋に落ち…
その悲劇の結末に、自業自得だと心の中の悪魔が笑っているのを感じた自分がいた…
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