勉強と恋

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「最悪だぁ。」 帰りのバスの中で、私は剣崎 修に話しかけた。 修は、私の幼なじみで、よき相談相手。 「なにが最悪なんだよ。」 首を傾げながらそう聞き返してきた修。 「んー…」 放課後の事は…話したくない。 藤原先生と私だけの秘密にしたい。 「…人生について?」 「何で疑問系?」 軽く苦笑いした修。 相変わらずかっこいい顔してるな。 「…柚?」 バスが発車して、少したってから修が呟いた。 「柚!」 次は、確信したように、声を張り上げた。 「…あ、修ちゃん!」 そして、人混みをかき分けて、柚が近寄ってきた。 「今日、一年生は、部活あったんじゃないの?」 修が、問いかける。 「サボってきた!…修ちゃんに会いたかったから…。」 私の妹、柚は、青山学園の一年生で、修の彼女。 「え…あ、うん…。」 ダメだ、こいつら。 「柚、期末テストの問題用紙さぁ、修にもらったら?私、一年生のは捨てちゃったんだ。」 バスが、修の下りる西条病院前についた。 「うん。また明日、持ってくる。」 「ありがとう。また明日ね、修ちゃん。」 「バイバイ柚、琴美。」 バスのドアが閉まる。 私は、何も言わずに窓から手をふった。 「琴美のバカ…。」 柚が呟いた。 「はぁ?」 意味わかんない。 お邪魔むしだったの怒ってるの? それとも、修と一緒に帰ったこと? いや、修とは、毎日登下校してるし…。 それは、柚が部活入ってるからで…。 「もう良い。」 何が? こっちは全然良くない! 「…はぁ。」 私はため息をついた。
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