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<……作戦領域到達。さぁ、ハッチを開くぞ>
……来たっ。
通信を聞いて、持ち上げていた右手をレバーに戻し、ぎゅっと握りしめた。
自然と顔にも力が入る。頭が熱くなる。目が鋭くなって、スッと、モニターに吸い込まれる。
……ガコンッ。ウィーン。フシュー。
……ハッチが、開いた。
「クレイ・アルスター。これより降下します」
<了解。……頑張れよ、ひよっこ>
僕は右足でペダルを踏み込み、スラスターを点火し、力んで震える右手で、レバーを前に出した。
途端、背後からの燃え上がる音と共に、機体がゆっくり動きだし…
ハッチから飛び出した。
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