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……バチッ…バチバチッ…
……終わった。
今、僕の目の前には、ヘリの残骸と、MTの残骸、黒く焼けた地面と、ヘリの墜落で大きな爪痕の残ったビルがある。
戦いの跡だ。
終わったんだ。
……っはぁ~…
急に体が重くなって来た。疲れたよ。
僕は両手を操縦レバーから離すと、シートベルトを外した。
ふぁ……なんかすごい解放感。
圧迫されてた胴体が解き放たれ、ようやく自由に呼吸出来る、気がした。
そうやって、シートの上でだらけていたら通信がはいった。
試験官だ。
そう分かった瞬間、緊急が一瞬で戻ってきた。いらないのに。
そんな泣き言を考えながら、回線を開いた。
<調子はどうかな。雛鳥>
「ええ、調子いいです」
<そうか。こちらでターゲットの全撃破の確認をした>
「はい」
<それなりの力はあるようだな>
「はい」
<認めよう。今この瞬間から、君はレイヴンだ>
「はい!!」
<これからの活躍をいのっているよ。では、これから機体の回収に向かう。その場で待っていろ>
「了解しました」
僕は興奮冷めやらぬ体で機体の戦闘モードを解除した。
---モクヒョウタッセイ。
---メインシステム、戦闘モード、通常モードニイコウシマス。
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