親友

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鉄臭いな。 それがネストに着いた僕の第一印象だった。 試験のあと、機体とともに輸送機に回収されてここまで送られた訳だけど、ここに着く頃には緊張が解れていた。 機体ごと送られて来たので、僕はずっと機体の中にいた。というのも、ネストに着いた後、僕に宛がわれたガレージまで機体を動かさなければならなかったのだ。 そうして今、ガレージの整備用ハンガーに機体を預け、機体から僕は降りている。 鉄臭いというのはここがガレージだからだろうか。 階段を降りて機体の足元まで来ると整備士がいたので、「機体をお願いします」とあいさつをすると任されたと笑顔で返してくれた。なんだか好感をもてたので、すこし弾んだ気持ちで機体を見上げた。
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