アリーナ

5/10
前へ
/42ページ
次へ
僕とジンは、適当な駐車場に車をとめて、近場のレストランに入ることにした。 カラン…カラン… 「いらっしゃいませ、お好きなところにお座りください」 入り口の鈴がなって、店員の声で出迎えをうけた。 初めてレストランなんてきた。美味しそうな匂いがする。えへへ…なに食べようかな。 「おい、クレイ?あそこ空いてるから座るぞ」 ジンが僕の頭にポンポンと手を置きながら、そういって歩きだした。 「あ、まって」 テーブルに座ると店員のお兄さんがメニューを渡してくれた。とりあえずそれを開いて中を見る。 これだ!ハンバーグ!一番おいしそう! 「決まったか?」 「ハンバーグがいいな!」 「わかったわかった。すみません、注文いいですか?」 ジンは苦笑いを浮かべながら店員さんを呼んで注文してくれた。 「えー、ご注文はデミグラスハンバーグランチセットお一つ、ミートソーススパゲッティランチセットがお一つ。ドリンクは、アイスミルクとアイスコーヒーで宜しいですか?」 「はい、それで」 「かしこまりました」 あ、ドリンクとか頼めたんだ。頼むならミルクだったけど、ジンが注文してくれたみたい。さすが親友。僕の好きな飲み物くらい把握してるってことか。 「お前初めてだもんな。とりあえずアイスミルク頼んだけど大丈夫だったか?」 「全然大丈夫。むしろアイスミルクしか選ばなかったよ」 「それはよかった」 しばらくすると、二人一緒に料理が運ばれてきた。 それじゃあ食べようかな! 「いただきます!」 「おう、俺の奢りだからな。食え食え」 微笑ましいものでも見るような笑みでジンはそういった。せっかくおごってもらったんだし、美味しくたべよう!
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加