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『今まで一人で大変だっただろう? 先に逝っちまってすまんな……』
俺は喜びと、今だ奴と始めたこの企画が形を成していない事に対する焦りと苛立ちが混在した、複雑な心持ちで答えた。
「お前が謝る必要はない。俺が……俺は……」
申し訳なさから、言葉が詰まる。
だが奴は首を横に振ると、諭すように口を開いた。
「お前はよくやってくれた。もう頑張らなくて良いんだ。お前は自分の道を進んでくれ」
そして、自分の後ろを俺に示すように、半歩身体をずらした。
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