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「さて、なにやる?」
翔くんに言われ、辺りを見回してみる。
「そうだなー………っぁ」
「ん、どうした?」
あたしの目線の先にあるもの。
それは、あたしの大好きなキティちゃんのキーホルダー。
でも、取るのは難しそう。
諦めよー…
あたしは、翔くんを見上げ笑顔を見せた。
「ううん!何でもない。友達がいるように見えただけっ」
すると、翔くんは何も言わないまま、歩き出した。
「え、翔くん?」
あたしも後に着いて行くと、あのキティちゃんのUFOキャッチャーの前で止まった。
「お前が見てたの、コレだろ?」
コレとはキティちゃん。
すごいなぁー…嘘見破れるなんて。
あたしは小さく頷いた。
「でも、それ難し…」
翔くんはゲームをスタートする。
「………そう」
翔くんは、難無くキティちゃんを確保。
「…………だから」
ガシャンッ
キティちゃんは、見事出口まで来た。
「ん?なんだって?」
翔くんは、そのキティちゃんを出しながら、得意げに笑った。
「すご~い!!」
そして、そのキティちゃんを「ほらっ」と渡される。
「ありがとー!!」
あたしは、そのキティちゃんをぎゅうっと抱きしめた。
「どう致しまして。欲しかったら、また言えよ?」
あたしは、満面の笑みで返事をすると、また抱きしめた。
だってかわいいんだもんっ♪
「んじゃぁ、次はアレだな」
「え、"アレ"…?」
あたしは、キティちゃんを抱きしめたまま、翔くんに引きずられた。
向かった先は…
「え゙…なんで?!」
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