7人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしが見たのはプリクラ。
だって可笑しいでしょ!?
恋人同士じゃないのに、こんな機械の中に入って。
写真撮って。
無理!絶対無理!!
あたしは、その場から立ち去ろうとした。
しかし、翔くんが素直に許すわけもなく。
「何やってんだ。行くぞ」
と、それはもう無理矢理。
………結局、
「二人でピース!」
なんて、機械の通りにピースをするハメに。
それにしても…
「…………」
「…………///」
めっちゃキンチョーするんですケド!
なんですか!?
この変な密着!!!
肩がぶつかるよっ///
なんて思いながらも最後の1枚。
あたしは、そのままピースをする。
あと3秒という時だった。
「さん」
「………いちご」
「にー」
「ん?」
あたしは横目に翔くんを確認した。
こっち向いてる?
「いち」
やばっ
撮られちゃう!
あたしは笑顔を作った。
パシャッ
………え?
写真を撮られた瞬間、頬に何かが当たった。
……何?
いちごは、困ったような顔をして、翔を見上げた。
「ん、どうした?」
「………今…」
あたしは恐る恐る翔くんに訪ねてみた。
すると、翔くんはあっけらかんとして、
「あー、ほっぺにチュウの事?」
ほっ…ほっぺに……
ちゅちゅちゅちゅちゅちゅー?!///
「きょどり過ぎだろ」
きっと、翔くんは「ほっぺにちゅーくらいで」って言いたいんだと思う。
でも!!!
「だって……彼氏でもない…のにぃ……」
彼氏もいないのに、ほっぺにちゅーされて。
あたしとしては大打撃だよ。
最初のコメントを投稿しよう!